ルカの福音書8章33~39節
…見ていた人たちは、悪霊につかれていた人がどのように救われたか、人々に知らせた。ゲラサ周辺の人々はみな、イエスに、自分たちのところから出て行ってほしいと願った。非常な恐れに取りつかれていたからであった。それで、イエスが舟に乗って帰ろうとされると、悪霊が去ったその人は、お供をしたいとしきりに願った。しかし、イエスはこう言って彼を帰された。「あなたの家に帰って、神があなたにして下さったことをすべて、話して聞かせなさい。」それで彼は立ち去って、イエスが自分にして下さったことをすべて、町中に言い広めた。…
メッセージ要約
イエス・キリストは、力ある言葉で人々を励まし、病をいやし、時には悪霊につかれた人から、悪霊を追い出されたこともありました。しかし人々は、悪霊がその言葉に従いさえする主を恐れ、主に去っていただくようにお願いしました。人々は主を理解し、喜ぶことが出来なかったのです。
わたしたちはどうでしょう。主の言葉を聞いて喜び、主の力ある業を体験しても、自分の日常を変えることが出来ず、現状を選んでいたとしたら、ゲラサの人々と同じかもしれません。すなわち、自分の日常を守るために、私たちの希望である主を退け、不安と恐れに満ちた現実を選んでしまっているのです。でもこれがわたしたちの本来の姿であり、誰もがしてしまう選択です。ですから神は、破綻したと思われた人を選び、その人を受け入れて癒し、慰めと励ましの器としてたててくださったのです。悪霊を追い出していただいた人は、主に従いたいと願いましたが、家に帰るように諭され、主が自分にして下さったすべてを、町中の人に語ったのです。
この癒された人こそ、神の恵みを理解し、おそらくどんな困難の中にあっても希望を失わず、人々に励ましを与え続けたはずです。わたしたちも主によって罪を赦された者として、どんな時にも主を見上げて、主の平安を人々に届けていこうではありませんか。