2024年度 No.24

『岩の上の土台』船田肖二師

ルカの福音書6章46~49節

「…その人は、地面を深く掘り下げ、岩の上に土台を据えて、家を建てた人に似ています。洪水になり、川の水がその家に押し寄せても、しっかり立てられていたので、びくともしませんでした。しかし、聞いても行わない人は、土台なしで地面に家を建てた人に似ています。川の水が押し寄せると、家はすぐに倒れてしまい、その壊れ方はひどいものでした。」

メッセージ要約

 わたしたちの毎日は、習慣と計画によって導かれているように見えて、いろいろな思いがけない出来事にさらされています。それはわたしたちの人生が、成長と老化を伴うものであり、一人ひとりが異なった性質をもっているからでもあります。だからこそ、その土台が大切であることが分かります。周囲の状況が変わることによって変質したり、失われてしまうものに望みを置いていたとしたら、いつも不安に襲われ、心配し続けなければなりません。
 神はパウロを通してわたしたちに、目に見える一時的なものではなく、目に見えない永遠に続くものに望みを置く生き方を教えてくださいました。わたしたちはどうでしょう、何を土台とし、頼りとしているでしょう。核家族化が進み、昔に比べたら家族関係が希薄になってきた現代において、将来の危機に対する備えは以前にも増して大きくなってきています。だからこそ、健康に対する意識や、経済的な蓄えは大切で、大きな課題となっています。もちろん社会的な受け皿が無いわけではありませんが、それもどこまで信頼できるか不安は尽きません。
 主は人々に、砂の上に立て建てた家と岩の上に建てた家を対比して語られました。建てられた家は見た目は同じですが、土台が簡単な分、砂の上に建てた家の方が早く出来、他の物に手を加えることが出来たかもしれません。しかし、雨が降り、風が吹いてきた時、違いがあきらかにされていきます。わたしたちが目に見える所にこだわるのではなく、目に見えない永遠に続くものに心を向けることによって、神はわたしたちに、何者によっても奪われることのない平安を与えてくださるのです。わたしたちは、揺れ動く世界に生きているのですから、変わることのない神の約束を信じ、主の言葉に耳を傾けようではありませんか。