ルカの福音書6章31~35節
…「人からしてもらいたいと望むとおりに、人にしなさい。‥・しかし、あなたがたは自分の敵を愛しなさい。彼らに良くしてやり、返してもらうことを考えずに貸しなさい。そうすれば、あなたがたの受ける報いは多く、あなたがたは、いと高き方の子どもになります。いと高き方は、恩知らずな者にも悪人にもあわれみ深いからです。」…
メッセージ要約
九月に入り、暑い中にも秋の気配を感じるようになってきました。今日も、ルカを通して与えられた神からの使信を、今を生きるわたしたちへの愛の手紙として受け取らせていただきましょう。
公の生涯に立たれた主は、弟子たちを選ぶと同時に、集まってきた人々に力強く福音を語られました。そのような中、主はすぐそばにいる弟子たちを見つめ教えられます。その教えは、彼らが主の証人として立っていくために、より深い訓練と取り扱いを受けるためであり、自分自身を深く知ることによって、神の思いを具体的に体験するためでもありました。すなわち、与えられている律法を学ぶだけでなく、律法に取り組むことによって自分の真の姿を知り、それによって神が人をどのように見ておられるかを知るためでもあります。だからこそ主は、弟子たちに高い規範を示されると同時に、それ以上の愛をもってわたしたちを受け入れ立ててくださっていることを、知ることが出来るのです。
してもらいたいと願っていることをしてもらえたら、うれしいものです。主は弟子たちにとても高い基準を提示したように思えますが、むしろそれは神のわたしたちに対する熱い思いであり、愛情なのです。「自分の敵を愛しなさい」と言われる主は、わたしたちが神に敵対してしまってる時ですらわたしたちを赦し、受け入れてくださり、わたしたちが返すことのできないものを、惜しみなく与えてくださるのです。だとしたら、わたしたちが主のために喜んでささげたら、神はどのように応えてくださるでしょう。主が弟子たちに知って欲しかったのは、この、どこまでも深い神の愛でした。わたしたちもこの愛を土台として生きようではありませんか。