2023年度 No.50

『避け所なる神』船田肖二師

詩篇46篇1~11節

「 神は われらの避け所 また力。
           苦しむとき そこにある強き助け。
  万軍の主はわれらとともにおられる。
           ヤコブの神はわれらの砦である。」

メッセージ要約

 東日本大震災から13年がたとうとしています。けれども災害はその後も絶えることなく、地震、豪雨、突風だけでなく、伝染病や、争いによるテロなども身近な現実となってきています。皆さんにとって、思いがけない状況で巻き込まれる災害とは、どのようなものでしょう。聖書には人が遭遇した災害が記されていますが、自分ではどうすることもできない自然災害よりも、人の手によって与えられる暴力のほうが恐ろしく感じます。たといそれが飢饉や、病により始まったものであっても、自分や家族、部族や国を守るために他者を傷つけることは許されるのでしょうか。わたしたちが一つの基準を持つと、違いからくる対立が生まれ、自分の正しさを疑わない人は他者を裁き,否定する人になってしまいがちです。神の思いは、イエス・キリストの十字架を通して私たちに届けられています。だからこそ、キリストを通してわたしたちの思いをはるかに超える神の思いを知り、人を裁くのではなく神の約束を信じて平安を得ようではありませんか。
 わたしたちは、造り主である神を覚え近づくことによって力を受けることができ、苦しみにあうからこそ、神の強い助けを得ることができるのです。普段の生活ではわからなくても、この世界、またこの世界に住む人を見ていると、この世が常に揺れ動き、いろいろな危険にさらされていることに気が付きます。しかし神は、遠くにおられるのではなく、わたしたちと共におられ、わたしたちに安心を与え、くつろげる存在となってくださいます。この時代を生きるための一番大切な備えは、どんなときにも、神を避け所とすることです。揺れ動くこの地にあって、わたしたちも主にある慰め、また避け所としていただきましょう。