2024年度 No.48

『祝福の争奪戦3』石﨑善土師

創世記27章46節~28章22節

…あなたの子孫は地のちりのように多くなり、あなたは、西へ、東へ、北へ、南へと広がり、地のすべての部族はあなたによって、またあなたの子孫によって祝福される。…

メッセージ要約

家族がバラバラの思いを持っていたイサク家族ですが、イサクはヤコブが祝福を受け継ぐものであることを認め、今度は騙されてではなく信仰によってヤコブを祝福し、祝福の争奪戦は決着がつきました。ヤコブは、リベカとイサクに見送られ、妻を迎えるためにリベカの兄ラバンの居るハランへと出発し、その道中で主に出会いました。
夢でヤコブに現れて主は、ヤコブを祝福しました。この主の祝福とイサクの祝福は、ほとんど同じですが、異なる点がありました。共通していることは、土地の約束と、子孫の繁栄です。これは、主から与えられるめぐみです。異なる点は、イサクの祝福にはなかった、「地のすべての部族はあなたによって、またあなたの子孫によって祝福される。」という、与えるめぐみについてです。
イサクの願いは、恵みを受けて豊かになることでしたが、主の願いは、恵みを与えるようになることでした。祝福を受ける者と、祝福を与える者は、どちらが裕福なのでしょうか。「言うまでもなく、より劣った者が、よりすぐれた者から祝福を受けるものです。」(ヘブル7:7)。また、『受けるよりも与えるほうが幸いである』(使徒20:35)と書かれています。主はわたしたちに恵みを注ぎたい方であることを、天地創造のはじめから見て来ました。主はわたしたちが恵みを与えるほど豊かな者にしたいと願われています。そして、それこそが福音なのです(ガラテヤ3:8)。
主の祝福のめぐみは、金銭ではありません。むしろイエスは、「神と富とに仕えることはできません」と言っています。イエスの弟子は、「金銀は私にはない。しかし、私にあるものをあげよう。」(使徒3:6)で言っています。彼らと同じように、イエスの弟子である私たちは、金銀はなくとも、人に恵み与える豊かな者となっているのです。私たちは、与えられている恵みに目を留め、他の人に分け与える使命があります。
ヤコブは主が語り掛けていることを聞き、そこに主がいることに目が開かれました。今日、あなたには主の声が届いているでしょうか。