2024年度 No.25

『福音の夜明け』石﨑善土師

創世記25章7~11節

…アブラハムは幸せな晩年を過ごし、年老いて満ち足り、息絶えて死んだ。そして自分の民に加えられた。…

メッセージ要約

 アブラハムの生涯を通して祝福を見て来ましたが、いよいよその生涯が終わります。アブラハムを通して、新しい祝福が示されました。それまでは天地創造の被造物に対する無条件の祝福でした。新しい祝福は、わたし(主)に聞き従うなら祝福する。というものです。段階的に示され、1回目はアブラハムが信じる前、12章1~3節。2回目は、義と認められたとき、15章5~6節。このときに、将来のことも教えらてれいます(13~16節)。3回目は、イサクをささげる様に言われ、全焼のささげ物をささげた(聖化)とき、22章16~18節。“わたしの声に聞き従ったからである”(18節)と言われ、約束を果たすことを、主は誓いました。
 アブラハムのときから出て来た新たな祝福の内容は、4つあります。アブラハムへの個人的祝福。子孫繁栄の祝福。アブラハムと子孫を通して与えられる祝福。アブラハムに与えられた祝福を引継ぐ祝福。これらは、本当の約束の子であるイエスの登場で同じものとなって行きます。
アブラハムは2回目の約束通り、“年老いて満ち足りて死にました。”(25:8)そして、イサクとイシュマエルに葬られました。追い出されたイシュマエルとイサクが協力して埋葬したことは、祝福の内にあるとき、和解できること、イサクの子孫とイシュマエルの子孫が和解する可能性がことを現わしているように見えます。
 アブラハムが埋葬された後、神はイサクを祝福しました。これは、イエスへと繋がる、代々の約束の子に引き継がれる祝福であり、福音へと繋がって行きます。聖書では日が没してから、新しい一日が始まります。アブラハムが没したあと、イサクが与えられた祝福は、私たちにとっての新しい日の始まりであり、福音の夜明けです。
 神の声に聞き従うときに祝福があることは、昔も今も変わりません。この祝福を手にすることで、様々な困難や苦難を乗り越え、耐えることができます。神の祝福が、みなさんには届いているでしょうか。