2024年度 No.09

『神に聞き従う』船田肖二師

使徒の働き4章19~20節

しかし、ペテロとヨハネは彼らに答えた。「神に聞き従うよりも、あなたがたに聞き従うほうが、神の御前に正しいかどうか、判断してください。私たちは、自分たちが見たことや聞いたことを話さないわけにはいきません。」

メッセージ要約

 ペンテコステを通して聖霊の恵みを経験した弟子たちは、神の助けによっていろいろな力ある業を行っていました。生まれながら足の不自由だった人が、歩けるようになった出来事を知り、驚いた人々が集まってきたところで、ペテロは力強くイエス・キリストの復活を証しします。しかしそれを受け入れることのできない民の指導者たちは、彼を捕らえ弁明を求めます。それに対しペテロは「あなた方が十字架に付けて殺し、神が死者の中からよみがえらせたナザレ人イエス・キリストの名によって彼は癒された」と語り、「この方以外には救いはない」と、人ではなく神に聞き従うべきことを宣言します。人々はこの出来事によって神をあがめており、癒された人もそこに存在していては、だれも言い返すことができませんでした。
 弟子たちも最初はイエス・キリストに付いていき、共にその恵みにあずかるだけでしたが、ペンテコステを経て、自分たちに力強く働く聖霊なる神の力の経験は、彼らに揺るぐことのない確信と、何によっても奪われることのない希望を与えました。
 私たちはどうでしょうか。聖書を通し、人々のあかしを通して神を信じていても、自分の内に働いてくださる主なる神を見いだせなかったとしたら残念です。なぜなら、神はわたしたちにいのちを与えられただけでなく、使命を与え、わたしたち一人ひとりを通して神が今も生きておられることを表してくださるからです。一見すると、互いの性質や環境の違いによる争いや、様々な事情による貧困は、わたしたちの日常の課題であるがゆえに、この世の知恵や方策による解決を求めてしまいます。だからこそ神の救いにあずかっている私たちは、今一度、主なる神を見上げることにより、わたしたちの内に確かに寄り添ってくださっている神を経験し、人の言葉にではなく、神に聞き従うものとさせていただこうではありませんか。