2023年度 No.43

『目を覚ましていなさい』船田肖二師

マタイの福音書24章36~44節

…「ですから、目を覚ましていなさい。あなた方の主が来られるのがいつの日なのか、あなたがたは知らないのですから。」…

メッセージ要約

 次々に報道される、災害や事故、またいろいろな事件は、わたしたちの住んでいる世界の奥深さを感じさせます。同時に、もしニュースを知らなければ、身近な限られた世界だけで一喜一憂しているのかもしれません。そう考えると、この世界に生きることの豊かさ、あるいは難しさを覚えます。わたしたちはこの世に生きる限り、何が起こるか分からない現実の中、与えられた命を生きるわけです。主の弟子たちは、宮の建物を見てその素晴らしさを称えますが、主は「どの石も崩されずに、他の石の上に残ることは決してありません」と語られ、わたしたちの目に完璧なものに見えても、この世に完全なものはないことを教えられました。この世において、すべては変質し、移り行くものであることを認めることが、新しい出発の始まりとなるのです。
現代のように情報があふれていると、気が付かない間にそういった情報に影響を受けてしまいます。だからこそ、聖書を通して語られる神の言葉に親しみ、変わる事のない神の真実を土台とし、それによって突然襲ってくる思いがけない出来事に備えることが必要なのです。
 あなたはどんな備えをしているでしょうか。もちろん老後や健康、災害のために備えることは大切です。けれども、神の前に立つ備えが出来ていないと、本当の平安を得ることはできません。どんなときにも寄り添って下さっている神を知るために、日々の歩みの中に聖書を通して語られる神の真実を見出していこうではありませんか。 
昔は世界で起こる出来事や、日本であっても地方で起こったことはリアルタイムで知ることはありませんでした。今は逆にたくさんの情報がありすぎて、検証を欠くことはできません。それは聖書も同じです。わたしたちが、自分の文化や経験だけで解釈するのではなく、一人ひとりが神によって与えられたものを、神の助けをいただきながら検証し、理解し、体験しなければならないのです。わたしたちの主は、わたしたちを知っていてくださるのですから、主の日がいつ来てもいいように、目を覚まし待ち続けようではありませんか。