2023年度 No.24

『土地と子孫の約束』石﨑善土師

創世記13章14~18節

…「さあ、目を上げて、あなたがいるその場所から北、南、東、西を見渡しなさい。わたしは、あなたが見渡しているこの地をすべて、あなたに、そしてあなたの子孫に永久に与えるからだ。わたしは、あなたの子孫を地のちりのように増やす。もし人が、地のちりを数えることができるなら、あなたの子孫も数えることができる。立って、この地を縦と横に歩き回りなさい。わたしがあなたに与えるのだから。」…

メッセージ要約

 アブラムは以前、わたしに従うなら、あなたを祝福する、と神に約束されました。(12:1~3) その約束が、今日の聖書箇所で少し具体的に明かされました。この時のアブラムは、神を礼拝していても、まだ義と認められる前でした。現代にあてはめるなら、信仰の初心者であり、信仰告白をする前といった所です。そのアブラムが、エジプトで失敗しても恵みを受け、別れたロトと異なり、祝福が約束されているのは、不公平さを感じないでしょうか。側から見れば不公平さを感じる、それが祝福だという事ができます。
 更新された約束の内容は、アブラムが見渡している地をすべて、永久に与える。子孫を地のちりのように増やす。という2つの内容です。その約束を受けとる対象は、アブラムとキリストです(ガラテヤ3:16)。この祝福の約束には続きがあります。神の恵みの計画は、徐々に明かされて行きますが、最初は聞いている人が理解できるところからはじまり、まだ知らないところへ導かれる手法を用いています。イエスもその手法を用いて導くことがありました。
 アブラムには、まだ生まれていないアブラムの子孫が含まれ、キリストには神を信じる神の子が含まれます。ここではまだ明かされていない神の祝福には、十字架による罪の赦し、イスラエル人と異邦人の間の垣根の撤去と一致、聖霊が与えられるといったことがあります(ガラテヤ3:14)。
 アブラムが不公平にも見える祝福を与えられたのは、キリストが祝福され、キリストによって聖霊を与えられた私たちが共同相続人となるためです(ローマ8:17)。この神の約束が、私たちの祝福の原点であり、人が祝福される原点です。この神の祝福が、あなたに伝わっているでしょうか。