2023年度 No.23

『神の力である十字架のことば』船田肖二師

コリント人への手紙第一 1章18~19節

十字架のことばは、滅びる者たちには愚かであっても、救われる私たちには神の力です。「わたしは知恵ある者の知恵を滅ぼし、悟りある者の悟りを消し去る」と書いてあるからです。

メッセージ要約

 わたしたちは災害の多い国に住んでいますが、直接その被害に遭うことはそんなに多くはありません。それでも、世界を巻き込んだコロナや近年の急激な気候変動は、わたしたちの日常を直撃しました。わたしたちが聖書を通して目にする歴史の中にも、国と国、民族間での争いだけでなく、いろいろな災害、あるいは疫病などの影響が見え隠れします。その歴史の陰で、どんなに多くの犠牲が払われてきたことでしょう。それは今の世界も同じです。どんなにわたしたちが、自分の視点で正論を宣べても、今まさに死に直面し、家族や愛する人々を守るために闘わなければならない人々がいるのです。
 だからこそわたしたちは、この世界を創り、わたしたちを、イエス・キリストを通して示された愛をもって導いてくださる、神を見上げて生きることが大切なのです。その愛は、わたしたちが罪の重荷から解放され、生きるものとなるために、十字架の死をもいとわない犠牲を伴うものでした。
 神を見ない人にとっては、十字架は罪の罰の象徴であり愚かなものです。しかし、神を信頼し、その神に望みを置く者にとっては、何にも代えることのできない希望であり、神の力なのです。