創世記11章10~32節
…テラは七十年生きて、アブラムとナホルとハランを生んだ。…テラは、その息子アブラムと、ハランの子である孫のロトと、息子アブラムの妻である嫁のサライを伴い、カナンの地に行くために、一緒にカルデア人のウルを出発した。しかし、ハランまで来ると、彼らはそこに住んだ。
メッセージ要約
セムの系図(新改訳2017では歴史と訳されています)は、今まで創世記を見てきたように、神に創造されたアダムから繋がっています。そして、アブラ(ハ)ムへと繋がって行きます。この一本の繋がりは、アブラハムを経由して、マタイの福音書1章にあるように、救い主イエス・キリストへと繋がります。
系図は、血縁関係の繋がりを現わしていますが、受け継がれて、DNAだけではありません。聖書にも書かれているような様々な事柄について、神に愛された体験についても繋がれています。この繋がりが切られることのないように、混乱する世界の中に隠されて来たと見ることができます。そして、この系図こそが聖書を貫く一本の線となり、血管や神経のように、目立つところには出て来なくても、聖書全体を支えるベースとなっています。
神がこの繋がりを通して行おうとしていることは、アダムとエバへの約束で(創世記3章15節)あり、人類を神の愛のもとに戻すための計画です。この繋がりはイスラエル民族の中に隠されて来ましたが、イエス・キリストに繋がったとき、世界に向け、知らせるようになりました。
私たちは、その繋がりの中から、DNA(見族的なもの)以外を受け継ぎ、神の計画を受け継ぐ者となったのです。信仰とは、神の愛を沢山受け取ることです。そこから、神を愛し、人を愛するように変えられて行きます。そうなったとき、神の愛を伝えずにはいられなくなります。
聖書に様々出て来る義人のように、私たちも神の愛に繋がれています。その愛を確認できるよう、互いに分かち合えるようにと願っています。