マルコの福音書2章5~12節
…「なぜ、あなたがたは心の中でそんなことを考えているのか。中風の人に『あなたの罪は赦された』と言うのと『起きて、寝床をたたんで歩け』 と言うのと、どちらが易しいか。しかし、人の子が地上で罪を赦す権威を持っていることを、あなたがたが知るために――。」そう言って、中風の人に言われた。「あなたに言う。起きなさい。寝床を担いで、家に帰りなさい。」すると彼は立ち上がり、すぐに寝床を担ぎ、皆の前を出ていった。それで皆は驚き「こんなことは、いまだかつて見たことがない」と言って神をあがめた。
メッセージ要約
気が付けば、二月も終わろうとしています。十年前、三年前、一年前の出来事を思い出しながら、主はこれからの歩みの中に、どんなことを用意しておられるのだろうと考えています。聖書を通して語られる神のメッセージは、わたしたちが過去と現在にだけを生きるのではなく、主にある未来を意識して生きるようにと教えてくれます。そのような未来を生きるためには、共に歩む主に対する信頼がとても大切です。
今日は中風の人の癒しの箇所を見ています。人々は中風の人を信仰をもって主のもとに連れてきました。主は彼らの信仰を見て、中風の人に 『あなたの罪は赦された』 と言われます。人々は戸惑いますが、主は彼らの心の思いを知って、『起きなさい。寝床を担いで、家に帰りなさい。』 と言われ、彼はその通りいやされたのです。
わたしたちも、いろいろな病や課題を抱えていますが、同じように目の前の課題の解決を求めてしまいます。しかし神は、わたしたちの本当の必要を知っておられ、それを満たすことができるお方なのです。『まず神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはすべて、それに加えて与えられます。』と教えてくださった主は、まずわたしたちの心を満たし、それに添えて具体的必要をも満たして下さるのです。神から離れ、的外れな生き方をしてしまっているわたしたちが、すべてを知り、愛をもって導いてくださる神を信じる信仰によってはじめて、心からの平安を得ることができるのです。