2022年度No.46

『悔い改めの福音』
船田肖二師

マルコの福音書1章9~15節

そのころ、イエスはガリラヤのナザレからやって来て、ヨルダン川でヨハネからバプテスマを受けられた。イエスは、水の中から上がるとすぐに、天が裂けて御霊が鳩のようにご自分に降って来るのをご覧になった。すると天から声がした。「あなたはわたしの愛する子。わたしはあなたを喜ぶ。」それからすぐに、御霊はイエスを荒野に追いやられた。イエスは四十日間荒野にいて、サタンの試みを受けられた。イエスは野の獣とともにおられ、御使いたちが仕えていた。ヨハネが捕らえられた後、イエスはガリラヤに行き、神の福音を宣べ伝えて言われた。「時が満ち、神の国が近づいた。悔い改めて福音を信じなさい。」

メッセージ要約

 イエス・キリストを通して与えられた救いは、悔い改めの福音でした。この悔い改めは、単純に生き方を改めるという意味ではなく、神を認め、その神に立ち返ることを示しています。イエス・キリストが公の生涯に立たれた時、サタンの試みにあわれますが、その試みはこの世の常であって特別なものではありませんでした。しかしキリストは、神を見上げ、神を選ぶことによって、何物にも束縛されることのない自由と力を得ることができたのです。
 わたしたちがこの世の戦いにさらされるとき、何を根拠に立ち上がるのでしょう。この世の知恵や力、資産も時には役に立つことでしょう。けれども、それがどんなに頼りになるものに思えても、やがては変化し、移り変わっていくものにすぎないのです。この世に望みを置く者は、この世のものに価値を見い出し、そこに力や権威を見い出そうとし、限りのある人生の中で行き詰まってしまいます。サタンはわたしたちに、この世だけを見せ、神を忘れさせようとします。あるいは、神の前にわたしたちが相応しくないと思わせようとします。
 そんなわたしたちに対して主は、神が近くおられることを教え、その神を選び従うことによって与えられる救いを告げてくださったのです。さて、あなたは何を土台とした生き方を選んでいるのでしょう。