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創世記3章1~5節

「さて蛇は、神である主が造られた野の生き物のうちで、ほかのどれよりも賢かった。蛇は女に言った。『園の木のどれからも食べてはならないと、神は本当に言われたのですか。』・・・」

メッセージ要約

 聖書を読むとき、3つのステップがあります。1つめは書かれていることを理解すること。2つめは読む対象とされていた人がどのように受け取ったかを考えること。3つめは自分がそこから何を読み取るかということです。物語として書かれている箇所からは、多くの意味を読み取る事ができ、何回読んでも新しい発見があります。
エデンの園にいた蛇は、人を誘惑した、罪とのろいの元凶です。この蛇は、人に支配されるはずの「野の生き物」でしたが、黙示録12:9に「サタン」と書かれています。私たちには直感的に理解できない存在の様ですが、野の生き物であり、サタンのどちらでもありましたが、旧約聖書には蛇がサタンだという記述は無いようです。
賢かった蛇の誘惑の手口は、「神は本当に言われたのですか。」と問いかけることでした。そうやって、神を疑い、不審に思わせるように誘導しました。そして暗に、蛇の言うことが正しいと示し、信じさせました。そうしてから、神の言葉を否定し、信頼を打ち砕き、禁じられたことを行っても良いと思い込ませました。これはまさに、統一協会等が行っている、カルトの手口です。そのやり取りを横で見ていたアダムは、冷静に見聞きし、判断できた立場から、エバを止めて説得する責任がありました。
この世界には、自分よりも賢く狡猾な者がいます。その人たちは、神に疑いや不信感を持たせようと働きかけ、支配しようと試みます。キリスト教界の中にもその力は入って来ています。自分の聖書解釈だけが正しいと譲れない熱心さは、カルト化しやすい傾向があります。
真の賢い者であったイエスは、欺かれている世界に対し「神は本当に言われたのですか。」と逆に問いかけることで、神に信頼する道、福音を示しました。14,15節に、エバの子孫が、この蛇の頭を打ち致命傷を与えると、預言されています。この子孫はイエスのことであり、与えた致命傷は十字架の身代わりによる贖いによる神との関係の修復でした。神は楽園を追い出しながらも、神への信頼を惑わす力を打ち砕くことを、愛をもって約束し、そのためにイエスを送られました。そのことを祝うアドベントが、来週からはじまります。